12月9日、今年の締めくくりとしてヒロバトーク主催、年の暮れのお寺カフェ【 自分と親しむ / 菩提心を育てる 】が長谷寺にて開催されました。

今回話したことを文字に起こしておこうと思います。一部、だいぶ加筆訂正あり。

 

・長谷寺ご本尊の十一面観世音菩薩(じゅういちめんかんぜおんぼさつ)

 

長谷寺の本堂

 

こちらの観音様は十一面と名がつくように真ん中のお顔の上に小さな顔が沢山のっています。

 

十一面観世音菩薩像

 

前の3面がやさしい慈悲のお顔、向かって右の3面が「あなたは修行を頑張ってるね」というお褒めのお顔、向かって左の3面が「何を悪いことしとるんじゃ〜!廊下に立っとれ〜!」と叱るお顔、後の1面は悪すぎることをした人に叱るあまり「・・・!!!大爆笑!」怒りを通り越して笑っているお顔。恐ろしすぎて後ろの見えない所にあります。

すべての方角を見渡していて、困っている人を見過ごすことのないように360度見渡しています。

 

・真言宗と密教

 

真言宗というのは仏教のなかでも密教というジャンルです。密教の密はヒミツの密。その秘密を表したものがマンダラです。

 

胎蔵界曼荼羅

 

本尊に向かって右手が胎蔵界マンダラ母性的ともいわれ、中心からどこまでも拡がっていく慈悲のチカラの図。このマンダラは物事の根っこにあるチカラを大日如来で表し、そのチカラが私たちの前にどのようにして現れるかを示した図です。

その根っこのチカラが拡がっていくなかに、沢山の仏様や神様として現れることや、鬼神や星座の神様として現れることなどが示されています。

マンダラには書かれていませんが、私たちが今こうして目の前にしている現実にも、そのチカラがあちらこちらに現れていることを暗示しています。

 

金剛界曼荼羅

 

本尊に向かって左手が金剛界マンダラ男性的ともいわれ、真実を見分けていく智慧のチカラの図。このマンダラはどのようにして物事の根っこに私たちが近づいていくかを示した図です。ぐるぐると渦巻きのように悟りへの物語が進んでいきます。

 

真言宗のお寺のご本尊が観音様だったり阿弥陀様だったり不動明王様だったりとバラバラなのは、結局このマンダラのなかに全ての仏様が収まってしまうからです。登る山は同じ、登る道が違うだけ、ご縁のある仏様が違うだけ。ということになります。

 

真言宗は弘法大師・空海がはじめた仏教のなかの一宗派です。

弘法大師・空海

空海さんには数々の伝説があり、雨のたびに決壊して浸水する満濃池の工事をしたことや、温泉を掘り当てたこと、書家としての非凡さ。当時無名の日本人として中国へ渡り、沢山の弟子がいる高僧に出会ってすぐに一番弟子になり、葬儀の喪主まで努めたことなど。

そして、死後の影響力は四国のお遍路さん巡りにもあるように現在まで続いています。空海さんの切り開いた山岳修行の場、高野山では今も生きているものとしてお坊さんが食事を運んでいます。

頭の良さと野生のカンのよさ、度胸があって度量が広い、どれをとってもピカピカと光っていてスーパーヒーローとして日本の歴史上でも輝いています。

 

(ここでシマコさんよりご挨拶。本題へ入ります。)

 

・マインドフルネスがブームになった。

 

ジョン・カバットジン博士が仏教の瞑想法とハタ・ヨガをもとに開発した「マインドフルネスストレス低減法」はマサチューセッツ工科大学の研究所で、慢性の疼痛患者(ずっとどこかが痛い状態)に対して8週間のプログラムを行い、痛みそのものを楽にするのではなく、痛みへの認知を変えることでストレスが減るということを実証しました。

ジョン・カバット・ジン博士(https://www.flickr.com/photos/worldeconomicforum/16148726889

「意識的に、今この瞬間に、ありのままで」(by Jon Kabat Zinn)

最初のプログラムが1979年に行われていますから、今から36年前から始まって、一度アメリカでもブームになりました。

その時は日本では紹介されることもなく、近年インターネット検索サイトのGoogle社などの有名企業がこのプログラムを取り入れてから再びブームがきて、今年のNHK「キラーストレス」という番組で紹介されるに至りました。

昨年、琉球大学の伊藤義徳(イトウヨシノリ)准教授の「琉球大学教育学部生涯教育課程心理臨床科学コース認知臨床心理学研究室」という、とても長い立派な名前をもったこの研究室での成果もあり、日本に初めてマインドフルネス学会が創設されました。祝!

私も昨年に伊藤先生のもとで「支援者のためのマインドフルネスストレス低減法」という8週間のプログラムに参加させて頂きました。臨床心理士、看護師、ソーシャルワーカー、介護士など様々な支援者が参加していました。

 

年の暮れのお寺カフェ2017 文字起こし2 へ続く